北海道茅部郡森町で当社初のバイナリー方式地熱発電事業を実施 ～「森バイナリーパワー合同会社」を設立～

2021年4月28日
　JFEエンジニアリング株式会社

JFEエンジニアリング株式会社（社長：大下　元、本社：東京都千代田区）は、北海道電力株式会社（社長：藤井　裕、本社：北海道札幌市、以下、「北海道電力」）および東京センチュリー株式会社（社長：野上　誠、本社：東京都千代田区）とともに、「森バイナリーパワー合同会社」（本社：北海道札幌市）を設立し、北海道茅部郡森町において「地熱バイナリー発電事業」を実施することを決定しました。　

本事業は、北海道電力が保有する森発電所（定格出力：2.5万kW、フラッシュ方式地熱発電）の還元熱水^※1に含まれる未利用熱エネルギーを、バイナリー方式^※2により有効活用して発電するものです。
森バイナリーパワー合同会社が運営する「森バイナリー発電所」に森発電所が還元熱水を供給し、発電した電気は再生可能エネルギー固定価格買取制度を利用して売電します。営業運転の開始は2023年11月の予定です。

当社は、国内で建設された地熱発電所（小規模な温泉発電を除く）25地点のうち16地点に設備を納入した実績を活かし、「森バイナリー発電所」の設計・施工を担当します。当社が手掛けるバイナリー方式による発電設備は3基目で、これまで納入した設備は日本国内の地熱発電所の中で、高い稼働率を維持しております。また、事業としては岩手県八幡平市の松尾八幡平地熱発電所^※3に次いで2件目であり、当社初のバイナリー方式による発電事業になります。

当社は、地熱をはじめとする再生可能エネルギーによる発電事業・発電プラント供給を通じ、脱炭素・低炭素社会の実現に貢献してまいります。

• ※1 フラッシュ方式地熱発電では、地下深部から高温の蒸気・熱水をくみ上げ、このうち蒸気はタービンを回して発電に利用し、熱水は井戸を通じてまた地中へ戻します。この地中へ戻す熱水を還元熱水といいます。
• ※2 高温の蒸気のみならず、熱水も含む比較的低温の地熱資源でも発電が可能で、地熱資源（蒸気・熱水）を熱源として水より沸点の低い媒体を蒸発させ、その蒸気でタービンを回し発電する方式です。水より4倍の分子量がある沸点の低い媒体を活用することでエネルギー効率が上がり、発電設備をコンパクトにできるメリットがあります。
• ※3 2019年1月よりフラッシュ方式により行っております。

事業の概要

事業会社名	森バイナリーパワー合同会社（２０２１年６月に設立予定）
事業会社本店	北海道札幌市中央区大通東１丁目２番地
資本金	１億円
株主構成・出資比率	北海道電力株式会社：６０％ ＪＦＥエンジニアリング株式会社：３０％ 東京センチュリー株式会社：１０％
発電所名	森バイナリー発電所
発電所建設地	北海道茅部郡森町
発電方式	空冷式バイナリー発電方式
発電出力	２，０００ｋＷ
着工	２０２２年 ８月（予定）
営業運転開始	２０２３年１１月（予定）

各社の役割分担

北海道電力株式会社	還元熱水の供給、発電所の運転・保守
ＪＦＥエンジニアリング株式会社	発電所の設計、施工
東京センチュリー株式会社	森バイナリーパワー合同会社への設備リース

発電の仕組み

以上