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立体交差橋梁の急速架設技術(急速架設工法QCIB工法)

テクノロジーの概要

QCIB工法は、都市内交差点部の立体交差化を、基礎を含めた橋梁システム全体として、迅速に安全に、そして経済的に施工する、上下部一体橋梁の急速立体交差化工法です。
橋梁部は上下部一体のラーメン構造で、主桁、橋脚、フーチングは鋼製ブロックプレキャスト構造とします。
基礎杭は、先端支持力を向上させる翼をつけた回 転貫入鋼管杭「つばさ杭」などとし、接合は鋼製フーチングに基礎杭の杭頭部を直接埋め込む二重管式杭頭結合構造とします。
橋梁部の架設手順は、まず交差点を避けた両側で橋桁を一体組みします。つぎに、中央径間桁を自走式運搬 台車などの搬送機を使って交差点部に運搬し、側径間桁 や鋼製橋脚部と接合する工法で行います。

QCIB工法の特長

  1. 橋梁部に上下部一体構造を採用することにより、耐震性、経済性、維持管理性が向上。また、1本柱形式鋼製橋脚とすることにより、右折車線確保に有利。
  2. 橋桁、橋脚、フーチングをすべて鋼製ブロックブレキャスト構造とすることで、現地での組立期間を短縮。
  3. 交差点部の桁は送出し一括架設により短時間で架設するため、交差点での交通規制を大幅に短縮。
  4. 基礎杭として「つばさ杭」などの回転杭を採用することにより、無排土施工、低騒音・低振動施工が可能。
  5. 回転杭と鋼製フーチングとの二重管式杭頭結合構造の採用による、フーチングのコンパクト化と工期短縮。

QCIB工法の施工手順

STEP1

  1. 現地盤上で回転杭(つばさ杭など)の打込みを行います。
  2. Pa・P2橋脚(鋼製フーチング・鋼製橋脚)、A1・A2橋台を施工します。
  3. A1橋台完成後、A1側側径間にてベント上に中央径間桁の組立てを開始します。

STEP2

  1. 中央径間桁の組立てがほぼ完成した状態です。
  2. P2橋脚完成後に、A2側側径間桁の架設に着手し、上記と平行して作業を進めます。
  3. A2側側径間桁の架設とA2側盛土部は平行作業で施工します。

STEP3

  1. 運搬設備(自走式運搬台車など)上に中央径間桁を搭載します。
  2. 送出し前日に、中央径間桁を交差点方向に移動し、A1橋台部にて運搬設備の盛替えを行っておきます。

STEP4

  1. 中央径間桁の送出し一括架設を一晩で行います。

STEP5

  1. A1側側径間桁の架設を行います。

STEP6

  1. A1側盛土部を施工します。
  2. 壁高欄、中央分離帯、舗装などを施工して完了です。

概要

QCIB工法は、都市内交差点部の立体交差化を、基礎を含めた橋梁システム全体として、迅速に安全に、そして経済的に施工する、上下部一体橋梁の急速立体交差化工法です。QCIB工法は、交差点を避けた両側で橋梁部を一体組みし、そのうち中央径間桁を自走式運搬台車などの搬送機を使って交差点側に運搬し、既設の側径間桁や鋼製橋脚部と接合する工法です。  橋梁部は上下部一体のラーメン構造で、主桁、橋脚、フーチングは鋼製ブロックプレキャスト構造とします。基礎杭は、先端支持力を向上させる翼をつけた回転貫入鋼管杭「つばさ杭」などとし、接合は鋼製フーチングに基礎杭の杭頭部を直接埋め込む二重管式杭頭結合構造とします。

つばさ杭先端

特徴

1.高支持力・合理的設計 によるコストダウン

先端翼の効果により、大きな支持力を得ることができます。
また、拡頭杭の採用により大きな水平支持力を得ることが可能で、設計条件に応じた合理的設計によりコストダウンを実現します。

貫入のイメージ

2.完全無排土

回転推進力により施工を行うため、無排土で施工ができ、残土の発生がありません。
施工条件に応じて、三点支持式杭打機または全周回転機を用いて無排土施工を実現します。

三点支持式杭打機

3.環境にやさしい

低振動・低騒音での施工が可能で、施工時にセメントミルク等を使用しないので、環境に優しい工法です。

全周回転機

概要

鋼製フーチングは、橋脚と一体の格子構造をしており、ブロック分割し、ボルトにて現場で組立てます。この鋼製フーチングに基礎杭径より一回り大きいパイプが杭本数分付いており、パイプ内に基礎杭が差し込まれるようにフーチングを設置した後、パイプと杭の隙間にコンクリート等を充填し剛結します。現地での型枠や鉄筋の組み立て作業が不要となるので工期が短縮でき、交通規制の期間を短縮できます。
コンクリートフーチングよりも、ひとまわりサイズを小さくできるので、掘削量を少なくし、交通規制の範囲を縮小でき、右折車線の確保にも有利です。

二重管式杭頭結合構造の水平耐荷力確認実験

実験の目的

  1. 供用時荷重(常時、レベル1地震時)における杭頭結合部の荷重伝達機構の確認、結合部の設計法を構築する。
  2. 終局状態に至るまでの杭頭結合部の変形・破壊状況を確認し、構造の安全性を検証する。

実験により、次の事を確認しました。

  1. 結合部耐力は、杭体の耐力を上回る。杭体は座屈しているが、充填コンクリートは健全な状態にある。
  2. 杭頭結合部は、偏芯の有無にかかわらず、鋼管の全塑性荷重以上の耐力を保持している。
  3. 水平力・曲げは、コンクリートの支圧力で外鋼管に伝達され、軸方向の圧縮・引張りは内外鋼管ずれ止めとコンクリートの付着により伝達される。

実験終了後の状態

(a)杭の座屈
(b)充填コンクリート

荷重-変位履歴曲線の包絡線の比較

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