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燃焼排ガスのCO₂分離回収パッケージ"GX-Marble" 実証試験開始 ~膜分離と物理吸着のハイブリッド型で省エネルギー・コンパクト設計~

2023年7月20日
 JFEエンジニアリング株式会社

JFEエンジニアリング株式会社(社長:大下 元、本社:東京都千代田区)は、このたび、燃焼排ガス中の低濃度CO₂を低消費エネルギーかつコンパクトな設備で高濃度に回収できるCO₂分離回収パッケージ"GX-Marble※1"の実証試験に着手します。

世界的にカーボンニュートラルに向けた取り組みが加速する中、ガスエンジン発電機や廃棄物処理プラント等の中小規模のCO₂排出源において、お客さまのCO₂回収に関するニーズが高まっています。これらのニーズを受け、当社はこれまでのCO₂回収の実績から得た知見をもとに、独自のCO₂分離回収パッケージを開発※2し、ガスエンジン発電機の燃焼排ガスを用いた実証試験を開始します。

燃焼排ガス中の低濃度CO₂の回収、高濃度化は、これまで化学吸収法によるものが主流でしたが、GX-Marbleは膜分離法と物理吸着法のハイブリッド型を用います。具体的には、膜分離法により燃焼排ガス中のCO₂を予備濃縮した上で、後段の物理吸着法によりCO₂を高濃度で回収します。また、化学吸収法と比較してコンパクトなサイズを実現し、CO₂の分離回収に必要な消費エネルギーを大幅に抑制可能です。さらに、自動運転やメンテナンスフリー化も実現予定です。

GX-Marbleは、実証試験で回収CO₂濃度99.5%、CO₂分離回収消費エネルギー1.5GJ/t-CO₂※3を目標としています。また、2024年度中に販売開始を予定しており、お客さまのご要望に応じ、コンテナ形状を基本とした各種形状で提供してまいります。

当社は天然ガス処理プラントや化学プラントなどで培った様々な知見に基づき、今後もお客さまの設備特性やニーズに合わせたソリューションをご提案し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。

  • ※1 商標登録出願中。Membrane and Adsorption Recovery By Less Energy-consumptionの略
  • ※2 特許出願中
  • ※3 カーボンリサイクル技術ロードマップ(経済産業省 2019年6月策定 2021年7月改訂)におけるCO₂分離技術の開発目標値(2030年時点、低圧ガス用)
    https://www.meti.go.jp/press/2021/07/20210726007/20210726007.html

CO₂分離回収パッケージ"GX-Marble"概要

CO₂分離回収方式 膜分離法と物理吸着法のハイブリッド型
回収CO₂量 3~100 t/d
回収CO₂濃度 99.0 %以上(目標 99.5 %)
消費エネルギー 2.0 GJ/t-CO₂以下(目標 1.5 GJ/t-CO₂)
商品形状 40ftコンテナ形状※4(単数または複数)
実証期間 2023年10月~2024年9月
  • ※4 L12.2m×W2.5m×H2.6m

ハイブリッド型フローイメージ

20230720hybridimage-2.png

社会実装イメージ

20230720_social implementation.jpg

以上

本件に関するお問合わせは下記にお願いいたします。

  • JFEエンジニアリング株式会社 総務部広報室
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