1. ホーム
  2. ニュースリリース
  3. AIを活用した「ダム最適運用システム」の運用開始について

AIを活用した「ダム最適運用システム」の運用開始について

2022年10月19日
 北陸電力株式会社
JFEエンジニアリング株式会社

北陸電力株式会社およびJFEエンジニアリング株式会社は、2017年度より開発を進めていた「ダム最適運用システム」について、このたび、神通川水系の5ダム(浅井田ダム、新猪谷ダム、神一ダム、神二ダム、神三ダム)で運用を開始いたしましたのでお知らせします。

北陸電力株式会社(本社:富山県富山市、代表取締役社長 社長執行役員:松田光司、以下「北陸電力」)およびJFEエンジニアリング株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大下元、以下「JFEエンジニアリング」)は、2017年度より浅井田ダムへの水の流入量を予測するAI(以下「流入量予測AI」)※1の検証を行うとともに、2020年度より流入量予測AIを基に最適なダム・発電所運用を計画するAI(以下「ダム最適運用AI」)を追加した「ダム最適運用システム」の共同開発に取り組んでまいりました。(2020年6月12日プレスリリース

ダム最適運用システムは、流入量予測AIから得られたダムへの流入量を基にダム・発電所のゲート放流の操作タイミングを各ダムの運用上定められた規則を守りつつ提案するシステムです。これにより無駄な放流をなくして発電電力量を増やすことが可能となります。
浅井田ダムでの検証を踏まえ、2021年度から、北陸電力が有する神通川水系5ダム(浅井田ダム、新猪谷ダム、神一ダム、神二ダム、神三ダム)に適用範囲を拡大し、5つのダム全体で最適運用の検証を進めてきました。その結果、AIの提案に沿って運転員が操作することで、水系全体で1%程度の水力発電電力量の増加が見込まれることが確認できたことから、このたび、「ダム最適運用システム」の運用を開始いたしました。 また、「流入量予測AI」や「ダム最適運用AI」は、ダムの早期放流による洪水※2低減(安全な操作)などにも活用できることから、治水の分野でも効果が期待できます。これにより、自治体やダム管理事業者をはじめ、地域の課題解決にも本システムが貢献するものと考えています。

今後、両社は最新鋭のAI技術を取り込みながら本システムを常に高度化・進化させ、CO2を排出しない水力発電電力量の増加に向けて継続的に取り組んでまいります。

  • ※1 流入量予測AI:過去の降雨実績と流入実績、気象庁の降雨予測をもとに33時間先までのダムへの流入量を精度高く予測するシステム
  • ※2 洪水:豪雨により河川の水が急激に増え、流れが速くなること

以上

本件に関するお問合わせは下記にお願いいたします。

  • JFEエンジニアリング株式会社 総務部広報室
一覧に戻る
  1. ホーム
  2. ニュースリリース
  3. AIを活用した「ダム最適運用システム」の運用開始について