士幌町農業協同組合様(北海道)向け食品加工残渣バイオガス化システム

北海道の士幌町農業協同組合(JA士幌町)様はジャガイモやたまねぎなどの食品加工事業をおこなっています。
ここでの悩みは1日あたり平均15~16トンにも上る食品加工残渣。
そのまま産業廃棄物として処理しようとすると莫大な費用がかかります。それよりも、地球環境のため何とかリサイクル活用はできないだろうかとのお考えでした。
すでに利用出来る食品加工残渣については飼料化されておられますが、飼料として利用出来ない食品加工残渣もあります。
堆肥化にしても、酪農地帯であるこの地域では家畜の糞尿の量も多く、食品加工残渣の堆肥では需要が期待出来ません。また、食品加工工場敷地内では、衛生面でも問題があります。

バイオガスプラント全景
左から脱硫設備,
ガス貯留棟,消化槽(2槽),機械棟
JA士幌町様は検討を重ねた結果、NEDO事業において、湿潤系のバイオマス利活用に有効な、メタン発酵によるバイオガス化システムの導入を決定。
同施設から発生するバイオガスを熱に転換し、それまで重油を使用していた食品加工工場の代替エネルギーとして使用するプランをご検討されました。
堆肥化に比べて多少イニシャルコストは高くなっても、食品工場ではメタンガスを主成分にしたバイオガスなら必ず使い道があるからです。
都市ガスに比べ60%から65%の熱量しかないバイオガスは、大規模プラントを別にすれば、発電よりも熱利用のほうが高効率になります
。
JA士幌町様のプランに対し、JFEエンジニアリングは、均質液状化により発酵効率を高める高効率破砕混合システムを前処理に設置、また高濃度の食品加工残渣などでも確実に攪拌でき、地震にも強い構造の独自開発プロペラ型高性能撹拌機(ダイナミキサーBB)を搭載したバイオガス化プラントをご提案。技術コンペティションの末、今回のプラントの設計・施工をご下命いただくことになりました。

当社開発の高効率攪拌機を設置
バイオガスに含まれる硫化水素の除去装置を含むプラントの全体設計が固まり、工事が着工したのは2006年10月。
食品加工残渣、なかでも野菜類のメタン発酵は最も難しいとされてきました。また、バイオガスプラントが加工工場内に設置されるのも非常に画期的なことです。地球環境を大切に考える先進的なJA士幌町様の考えと、JFEの洗練された提案の組み合わせが、他に例をみないすばらしいプロジェクトを実現しました。2007年春には無事竣工、現在順調な操業が続いています。
今回のような熱利用システムに限らず、JFEは以下のバイオガス利用ソリューションを提供。計画段階からプラント完成後の運転までお客様のニーズにお応えします。
○原料の質・量や立地などに応じた経済性比較により最適なシステムフローをご提案
○エネルギーや廃棄物関連のさまざまな補助金メニューから最適な補助制度をご提案
○JFEグループが運営する「千葉バイオガスセンター」の実績にもとづく運転アドバイス
JFEエンジニアリングはさらに幅広い有機固形残渣をカバーできるよう、これからもメタン発酵技術に磨きをかけてまいります。