エンジニアリングを支援する人工知能エンジン
AI応用技術(WinmuSe® Spec.1.0)
テクノロジーの概要
プラント運用、自然現象、インフラ運用....。様々な分野において、「データはあるけれども、それをどう使えば良いか?」「データをうまく使って、予測/効率運用を行いたい。」....そんな問題はありませんか?
データには、目に見えなくとも、たくさんの有益な情報が含まれています。
WinmuSe®は....
観測データに隠れている因果関係をモデル化すること。その技術を中核とし、シミュレーションに基づくエンジニアリングを支援する人工知能エンジンです。
従来、多大な時間/労力が必要であった現象のモデル化、それを用いたシミュレーション、そして最適方策検討を圧倒的な高速度で実現します。
エンジニアリング手法のパラダイムシフトを起こす、強力な戦略ツールです。
Reverse Engineering Technology(逆解法/最適化/チューニング技術)
概要
プラント等の現象を解析するシミュレータあるいはPACで生成されたシミュレータをRETに接続し、生物進化アルゴリズムにより運転・操業パラメータを最適化/チューニングします。最適化の条件として、コスト、重要な物理量等を柔軟に選択可能です。
RETは最適化の基本戦略として、実数をそのまま扱うことができる実数値遺伝的アルゴリズム(実数値GA)およびParticle Swarm Optimization(PSO)を採用しています。さらに実数値GAあるいはPSOにより、ある程度の最適解近傍を特定した後、応答曲面法に切り替えて詳細な解を導出する二段解法としています。これにより、効率的な最適化/パラメータ同定が可能となっています。
関数としてPACで作成されたモデルを利用することで観測データを用意するだけで、逆問題/最適化問題まで取り扱うことが可能となります。
Program Auto Creation(プログラム自動生成技術)
概要
数理的にデータ解析が困難な場合においても、実績の時系列データから未来を予測するシミュレータ(あるいはモデル)を自動作成します。独自のアルゴリズムにより、高速なモデル生成を実現します。
PACはプログラム自動生成のスケルトンとして、遺伝的プログラミング(Genetic Programming=GP)を採用しています。GPはあらかじめ用意された数式要素群=遺伝子を、与えられたデータの因果関係を説明する構成に、遺伝操作(交叉/突然変異/選択/淘汰)によってプログラムします。
遺伝子に割り当てられる数式には、複数のデータ群をカップリングして扱うことができるJFEエンジニアリング独自の数体系理論=Twobion Technologyを採用しています。これにより、従来困難であった数百次元にもおよぶ入力要素を持つモデル構築が可能となっています。
WinmuSe®の機能/特徴
人工知能ソフトウェアWinmuSe®はRET、PAC、ADEの3機能で構成され、お客様の諸問題を効率的に解決する環境を提供します。
WinmuSe®システム構成/動作環境
- RET/PACエンジンを搭載したPCクラスタシステム
- 対応OS Red Hat Linux ver.8,9 Enterprise Linux ver.5以降
サーバー:
- XAS*を搭載(*XASはMicrosoft ExcelおよびVisioが必要。)
- 対応OS Microsoft Windows 2000, XP, Vista
クライアント:
サーバーとクライアントの通信はLAN/Webを介して行う。
WinmuSe®解析フロー
WinmuSe®適用例
河川水位/流量予測
河川流量と雨量の実績データを学習し、未来の流量を予測するモデルを構築しました。
需要予測
気温や湿度、曜日等の条件から電力やガスの需要量を予測するモデルを構築しました。
オンライン河川水位システム
WinmuSe®解析実績
- 河川水位予測モデル
- ガス需要予測モデル
- 各種電力需要予測モデル
- 地域冷暖房冷熱需要予測モデル
- パイプライン腐食量予測モデル
- プロセス発生ガス量予測モデル
- ヒトゲノムネットワーク解析
- 待ち行列問題
- 気象予報チューニングモデル
PAC
- ガスパイプライン最適運用計画策定
- ガスパイプライン流送パラメータチューニング
- 地域冷暖房最適運用計画策定
- 下水処理最適運用計画策定
- 河川貯留関数モデルパラメータチューニング
- 外国為替取引ルールの最適化
- その他解析事例多数....
RET