ガス化溶融炉技術

投入されたごみは、コークス・石灰石と共に副羽口付近のごみ堆積層上部に落下します。
副羽口からの高速空気吹込と炉下部からの熱により、約700~900℃に保たれており、ごみが乾燥及び熱分解(ガス化)されます。
ごみの熱分解(ガス化)で発生する可燃性ガス(CO、H2、タールなど)は、フリーボード部へ上昇、また熱分解された後の「ごみの灰分・固定炭素等」は移動層へ下りていきます。
ガス化層で熱分解(ガス化)されたごみの灰分等は、コークス・石灰石と共に②の移動層へ下りていきます。
主羽口からは酸素を混ぜた空気が高速で供給されており、コークスとごみ中の固定炭素の燃焼により約1,600~2,000℃の高温となり灰分が完全に溶融します。
石灰石は、このとき灰分が溶融しやすく流れやすいスラグになるための調整剤として働きます。
主羽口から下の部分は、高温になりながらも燃えつきていないコークスが充填層を形成しています。スラグ・メタルは、その間をしずくのように滴下していきます。 (約1,500~1,700℃)
完全溶融したスラグ・メタルは炉底に達するまでに均質化され、性状が安定した高品質のスラグとなります。
スラグ・メタルは、炉底側面に設けられた出滓口から連続的に排出されます。(約1,400~1,500℃)
排出されたスラグ・メタルは、水砕コンベヤに落ちて急冷され、スラグは砂状に、メタルは粒状になります。
ガス化層で発生した可燃性ガスは、フリーボードノズル等から送風される空気によって一部燃焼され、800~950℃の高温の還元雰囲気に保ち、タールを分解するなどのガス改善を行ないます。
この高温の可燃性ガスは、後段に設置される二次燃焼室で完全燃焼されます。

従来の焼却炉と同様に炉内は負圧なので、安心して運転できます。

炉内はどこでも高温なので、爆発事故の心配はありません。
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空気が漏れこんでも、すぐに燃焼するため、混合ガスによる爆発の危険はありません。 |
ごみの堆積高さを低くし、保熱室による保温によりシャフト炉で連続出滓技術を確立!

送風圧力の変動が少なく、送風の安定性が向上します。
送風機圧力の変動幅は間欠出滓時の約1/5に!
出滓方法による主羽口送風圧の変化

間欠出滓 (1時間に1回溶融物を排出) |
連続出滓 (常時溶融物を排出) |
| 間欠出滓 | … | 30~60分毎に炉から溶融物を排出。10分~15分の作業。 休む間もなく作業がつづきます。 |
| 連続出滓 | … | ITVで監視するだけです。 |
出滓口開閉作業が大幅に減少するので関連消耗品が1/10になります。
コークスを使用すると、ごみを溶融する場所を高温で強い還元雰囲気(酸素が無い状態)にできます。このため、鉛等の重金属類が揮散しスラグ中にほとんど含まれない状況となります。また、この雰囲気は、コークスを使用することによりごみの性状に影響されずに安定的に維持できるため、スラグの品質の安定性も確保できます。

圧倒的に少ない重金属含有量

溶融スラグ

コークスを使用すると、コークスの持つ熱量が大きいためごみの性状の変化に影響を受けにくく、安定して溶融処理が可能です。このため、前処理装置により溶融不適物を取り除く必要が無く、全量溶融が可能です。また、色々な種類のごみの処理も可能となっています。

コークスを使用すると、ごみを溶融する場所を高温で強い還元雰囲気(酸素が無い状態)にできます。このため、還元雰囲気で使用可能なSiC系の耐火物を使用することが可能です。通常酸化雰囲気で高温状態の場合に使用するCr系の耐火物を使用しなくても、SiC系の耐火物を使用することにより耐火物の寿命を長く維持できるうえに、Cr含有物の排出・廃棄が無いため六価クロムの排出の心配もありません。
幅広いごみに対応 ・・・最終処分場の掘り起こしにより最終処分場の再生を図ることが可能。
最終処分が必要なのは飛灰のみ ・・・コークスの威力で中途半端な残渣(がれき等)は出さず高いスラグ化率が得られます。
