クロストーク01 長屋 敬一 × 三浦 友理恵

再生可能エネルギーへの注目を追い風に、
バイオマス発電に関するトータルな提案を行う

東日本大震災の原発事故により浮き彫りになった原発の安全性の問題、CO2排出量削減問題、さらには、石油や天然ガスの価格高騰・価格変動リスクといった様々な問題を背景に、日本では、従来その多くを化石燃料に頼っていたエネルギーを自然由来のエネルギーへ転換していくことがこれまで以上に大きな課題となっている。そこで注目著しいのが再生可能エネルギーだ。2012年7月、政府の政策により、「再生可能エネルギー固定価格買取制度」が始まった。これは、再生可能エネルギー(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスなど)を利用して発電された電気を、国が定める固定価格で一定の期間電力会社が買い取ることを義務付けるものだ。そこには、社会全体で再生可能エネルギーを普及・拡大させる意図がある。
特に、都市部でも入手しやすい有機資源を活用したバイオマス発電は、大きな成長分野として見込まれている。当社は、自社のボイラー・蒸気タービン技術をベースとしたバイオマス発電プラントのエンジニアリングや、下水処理で発生する汚泥の乾燥燃料化技術、RDF(ごみ固形化燃料)の製造技術、建設廃材から発生する木屑の燃料化など様々なバイオマス燃料の供給ネットワークに強みがある。
当社は、このようなバイオマス発電の需要拡大に伴い、2012年4月に環境プラント事業部からバイオマス事業部を独立させ、体制を整備した。同事業部の営業部・部長として活躍している長屋さんと、入社5年目の三浦さん。二人が取り組む営業の仕事の意義ややりがい、目標などを語ってもらった。そこから上司と部下の良き関係も垣間見えてくる。

自然由来のバイオマスを燃料として使う動きを後押し

長屋 敬一

Q:二人が所属するバイオマス事業部とは、どのような部署ですか?

長屋

我々が主に扱うバイオマスとは、未利用木材や建設廃材の木屑、PKS(パーム椰子殻)などの輸入材、下水汚泥乾燥燃料、RDFなど、自然由来・廃棄物由来の乾燥材のことです。これらを燃料とし、ボイラー設備を用いて熱回収・発電を行うのがバイオマス発電です。このようなバイオマス発電に関するプラントの新設案件や設備改修案件を受注することが当部署のミッションであり、私はそのためのマーケティングと営業マネジメントが仕事です。2012年7月に「再生可能エネルギー固定価格買取制度」がスタートしたことが追い風となり、バイオマス発電に対して多くの自治体や企業が注目しています。バイオマス燃料で発電した電気は、電力会社等に固定価格で買い取ってもらえることになったため、これまでと比較し、お客様は設備投資など必要なコストの回収の見通しも立てやすくなっています。それと同時に、CO2排出削減や資源循環、自治体の財政負担軽減につながります。当社はバイオマスを使った発電プラント建設やメンテナンスに実績があり、バイオマスの収集~ミックス~品質調整~供給までの体制が強みです。現在、多くの引き合いが来ており、営業活動を強化しているところです。

三浦

私は営業窓口として、お客様と当社技術部門の調整業務を行っています。今は、お客様から既設の石炭を燃料とするボイラー設備を「固定価格買取制度」の対象設備にしたいという要望を受け、バイオマスを燃料とする設備へ転換するお手伝いをさせていただいております。石炭を燃焼させた場合と比較し、CO2排出量を大きく削減することができますし、バイオマスから生まれたエネルギーを高く買い取ってもらえるというメリットもあります。他にも、商社とタイアップを行い、エネルギー供給企業に対して当社のボイラー設備を提案する際に、燃料としてRPF(古紙やプラスチックを原料としたペレット状の固形燃料)やPKSを使用して頂くように提案を行ったりしています。

初めての契約書作成に相談に乗り、最後までサポートしてくれた

三浦 友理恵

Q:バイオマス発電における営業のエピソードは何かありますか?

長屋

私はこれまで技術者として国内外のプラント建設に長く関わり、その後、会社全体の経営戦略や中期経営計画の策定やM&Aを経験してきました。ただバイオマス事業部ではまだ日が浅く、営業としては三浦さんの方が先輩です(笑)。私は部下の営業メンバーが可能な限りお客様にきめ細かな対応ができるよう、お客様先に同行するなど良き連携を図り、契約の後押しをしたり、さまざまな相談に乗っているところです。

三浦

私はこれまではバイオマス発電施設のアフターサービスの営業が主で、今年度から本格的に新規案件に対応しています。そのため、つい先日、初めて新規大型案件の契約書の取り纏めを経験しました。お客様から契約書の提出を早くから依頼されていたのに、他の案件と予定が重なってしまい、期限がすぐそこまで迫っていました。契約書の取り纏めには他部署と細部にわたって調整する必要があります。そのため、作成には連日夜遅くまでかかり、期限前日の夜中過ぎにようやく準備が出来たという状況でした。 しかし、上司である長屋部長はそんな時でも遅くまで私の書類の完成を待って下さいました。勿論、書類の内容もしっかり確認していただき、無事にお客様に提出することができました。長屋部長はいつも部下の動向を気にかけて下さるとともに、お客様の視点からアドバイスを下さるので、本当に優しくて信頼できる上司です。

長屋

そんなに上司を褒めても何にも出ないよ(笑)。自分はマネージャーとしてメンバーを支援するのが役割。契約書はお客様との間に起こる出来事を想定して書かなければならないから入念にチェックする必要もあり、上司としては当然の務め。それくらい待たされるのは覚悟しているから大丈夫。
三浦さんはお客様に可愛がられる良い人間性があり、きめ細かな配慮があるため、よく受け入れられていると感じます。また、お金の面もシビアに見て交渉できるし、ガッツや粘り強さも持っていて頼もしい限りです。

三浦

お褒めのお返し、ありがとうございます(笑)。

スケジュール調整に苦労するも、契約と完成時・稼働時がやりがい

Q:仕事でピンチの時とやりがいを感じる時、それぞれどんな時ですか?

三浦

お客様から急ぎの要求があった時に、他の案件が複数重なっていると、大変だなと感じますね。時間がなくても期限までに要求に応えなくてはならないので、仕事の優先順位を自分の頭で組み立て、臨機応変にスケジュール調整していく必要があるのです。 逆にやりがいは2年以上携わっていた案件が、契約に結び付いたことです。少しでもコストダウンできるよう何度も見積りを修正したり、見積り査定のための資料を提供したりと、協力を惜しみませんでした。一時期、お客様の予算の認可と納期のタイミングが合わず凍結してしまいましたが、今年度になってお客様の社内調整がうまくいき、プロジェクトが動き始め、予算の認可が下りました。これまで厳しい要求もたくさんありましたが、"やってきて良かったな"と大きなやりがいを感じましたね。

長屋

上司の立場からすると、ピンチだと感じるのはお客様が競合他社の仕様をベースに検討しているな、と察知した時。そんな時は、お客様にまず当社と付き合うことに価値がある、と認知してもらうことが大切になりますね。そのためには、お客様ニーズを正確につかみ、情報のギブ&テイクを活発に進める。それが良い提案につながるわけで、その辺りをメンバーにアドバイスしていけたらいいですね。そうした結果、お客様から受注を頂けた時は最高の喜びが待っています。その後プラントを試運転し、お客様に引き渡しできた時もまた大きな醍醐味となるでしょう。チームとして一つでもそんな機会を増やしていきたいと考えています。

単にプラント受注ではなく、その後の発電事業に深く関わる提案を

Q:プロジェクトや仕事に取り組む上で大切なことはなんでしょう?そしてお二人の今後の目標は?

三浦

お客様は時に厳しいことも言われます。「そこまで言わなくても・・・」とショックを受けることもしばしばあります。でも、「お客様自身は自らの事業を成功させるために真剣であり、だからこそ厳しいことを仰っているのだ」と自分に言い聞かせ、嫌なことがあっても常に前向きに捉えるようにしています。

長屋

自分の経験上、どんな仕事も決して一人では出来ず、全ては関係者同士の強い信頼関係があってこそ成立するものだと考えています。だから、お客様も上司も同僚も含め人との出会いをすべて自分の糧にするような、一期一会の精神が大切だと感じます。また大きな夢や目標を掲げるとともに、その過程の中で頑張れば手がとどき得る、実現可能な目標を都度設定し、一つ一つ着実に達成していくことが確かな成長につながると思いますね。

三浦

私も営業として、そうしたことを心がけていきたいと思います。当部署の営業として受注件数を増やすことはもちろん、当社ならではのバイオマス発電の実績が挙げられたらいいですね。それと長屋部長は以前所属していた経営企画部で広い視野や経営感覚を養われていて、それがお客様と対話する中ではとても大きな武器になっていると感じます。そういう意味では、将来的には私も一度は管理系の仕事にも挑戦し、幅広い知識を身に付けた上で、再び営業の仕事に戻ってみるのもいいかなと思っています。

長屋

当社は役職や年齢に関わらずオープンな議論のできる、自由闊達な社風があります。個性や能力、希望を勘案して大きな仕事を任せてもらえるので、三浦さんが考えるそうしたキャリア形成も十分可能だと思います。
私たちの仕事はプラントを造って売るというのが基本ではあるけれど、電気エネルギーを供給する発電事業にも深く関わり、運営面まで総合的にお手伝いしていけるよう、業態の幅を広げていくことが大切です。今回の制度導入を追い風に、バイオマス燃料化をさらに推し進め、総合的に発電事業をサポートできる存在となれるよう目指していきたいですね。

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