ニュースリリース
2003年12月10日
JFEエンジニアリング株式会社
木質バイオマスガス化発電技術の導入について
発電効率約 30%の高効率コジェネプラントを市場投入
 当社はこのたび、デンマークのエンジニアリング会社であるバブコック&ウィルコックスフェルント社( Babcock & Wilcox Vφlund ApS、以下、フェルント社)と、木質バイオマスを対象にした高効率のガス化発電技術について技術導入契約を締結し、日本国内外での設計/製造/販売に関する実施権を取得しました。

 この技術は、フェルント社がデンマーク国内に日量 42トン処理の固定床上向き流ガス化炉の実証プラントを建設して、10年の歳月をかけて開発を行ってきたものです。最近では、新たに開発したシステムの採用により、同種システムの課題であったタール廃水の浄化に対する問題点も克服し、今では、ガスエンジンを用い30%近い高い発電効率を実現し、併せて、発生する熱も近隣住居に供給することで、約85%の高い総合エネルギー利用率を達成しております。なお、安定して稼動する木質バイオマスのガス化発電の商用プラントとしては、世界的に見ても唯一の施設であります。
当社とフェルント社はごみの火格子燃焼技術について 30年来の提携関係にあり、本技術についても開発の当初から逐次情報の提供を受けてきました。
このほど、商用機としてのめどが立ったことに加え、国内市場においても、国が進めるバイオマスニッポン総合戦略に沿った各種制度が整備されてきたことを受け、いち早く国内市場に投入して地球温暖化防止と林業再生による地域活性化に貢献すべく、本技術を導入することに至りました。

 国内の林産業は、安価な外材の流入によって著しく疲弊しており、健全で豊かな森林を維持するために必須な間伐もままならない状況に追い込まれています。また、一方で、製材所から発生する樹皮、端材などの残材も、ダイオキシン規制によって簡易な焼却処理が困難な状況にあります。
これらクリーンなバイオマス資源をエネルギーに変換して利活用する比較的に大規模な方法としては、一般に、燃焼ボイラによる発電方式が採用されています。しかしながら、投入物の水分を 25%以下まで乾燥する必要があることに加え、発電効率も通常15%程度と低く、熱の利用先を確保しないと事業として成立させることは困難であるとされてきました。 
今回導入したガス化発電方式を採用すると、発電効率がボイラ方式の約 2倍の30%が得られることから、売電による増収が期待でき、プロジェクトの経済性確保にも大きく貢献できるものと期待しております。

English プラント外観とプロセスフロー

バイオマス発電技術導入について
導入技術内容
  ・非汚染木材チップを対象にした固定床上向き流ガス化炉技術
技術導入先会社概要
 

社名 バブコック&ウィルコックスフェルント社
( Babcock & Wilcox Vφlund ApS)
所在地 デンマーク・エスビャオ市(Esbjerg)
事業内容 各種ごみ焼却プラントの設計製作据付、バイオマスプラントの設計製作据付
売上規模 約1億米ドル
従業員数 約400名
(創立後 130年の歴史を持つデンマークの老舗エンジニアリング会社。2000年から米国Babcock&Wilcox傘下に入り、主に北欧を中心とした商圏で活動している。当社とは1970年からごみの火格子燃焼技術で提携関係にあり、1998年からは当社のハイパー火格子技術、流動床燃焼技術、各種排ガス処理技術を供与して、良好な関係を続けている。)
実績
 
デンマーク・ハーボーレに日量 42トン処理の商用プラントを稼動中
約 1.38MWの発電(効率29%)と2.75MWの温水を暖房用に回収
技術内容/特徴の説明
 
水分が 35~50%含まれる生木を、乾燥工程を経ることなく直接処理可能
ガス化炉内部で熱交換が行われるため、熱利用効率が高い
(タールを含めた冷ガス効率は 86~88%)
30%前後の発電効率が得られる
10%までのターンダウンが短時間で行えるので、運転のフレキシビリティが高い
完全自動化により、少ない保守要員で運転可能
タール含有廃水は、自己生成熱を使って浄化でき、公共下水道への放流が可能
灰は残留炭素分が少なく、ダイオキシンを含まない

以 上   
●本件に関するお問い合わせは下記にお願い致します。
 JFEエンジニアリング(株) 総務部 総務室 TEL.03(3217)2138