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鋼・コンクリート合成床版橋の設計と施工

テクノロジーの概要

リバーブリッジ(KCSB)は、当社が開発した、鋼・コンクリート合成床版橋です。鋼とコンクリートそれぞれの材料の利点を活かし、 鋼橋やPC橋では不可能な低構造高を実現します。また、形鋼を主部材に採用した単純構造で、現場施工性にも優れています。
1981年に最初のリバーブリッジ(KCSB)が誕生してから四半世紀の間に、河川改修に伴う旧橋の架け換えや都市河川での新設橋、道路橋・跨線橋から歩道橋にまで単径間用として採用され、北海道から九州・沖縄までの全国で420橋あまりの実績を有しています。
適用支間は10mから40m程度まで、斜角は45度以上、縦断線形に合わせた構造高変化にも対応可能です。 さらに、連続桁にも対応が可能となったため、その適用範囲が拡大しました。現地施工の省力化・急速化ならびにライフサイクルコストミニマム化等の社会的ニーズに対しても、 リバーブリッジ(KCSB)はさらなる可能性を有しています。

特長

1.低構造高

あらゆる構造形式のなかで最も低い構造高を実現します。

2.迅速施工

コンクリート系橋梁に比べて圧倒的に架設重量が軽いため、重機等の小型化が可能です。また、底板が床版型枠を兼ねるため型枠・足場工が不要となり短工期施工が可能です。

3.LCCの最小化

RC床版部が高耐久性構造になっていることに加えす。さらに、ミニマムメンテナンス仕様とすることでライフサイクルコストの最小化も可能となります。

4.デザイン性

低構造高がもたらすスレンダーな外観に加え、効果的な修景設計も可能です。

構造の特長

概要

1.低い構造高

リバ-ブリッジ(KCSB)の最大の特徴は構造高の低さにあります。 支間長/構造高比は1/30~1/42、桁端部の高さは最小30cm程度まで低くすることが可能です。

都市内河川に代表されるように、計画高水位と計画道路高に余裕がない場合においても、リバ-ブリッジであればゆとりある道路線形が可能です。構造高を低くすることにより、取り付け道路延長の短縮も可能となるため、周囲の用地取得にも有利となります。

2.低い構造高

RC床版部は移動輪荷重走行試験の結果、合成床版と同等の疲労耐久性を有することを確認しています。これにより、リバーブリッジは鋼部材の疲労耐久性と併せて、100年耐用を実現することができます。

3.鋼材重量

リバ-ブリッジ(KCSB)の最大の特徴は構造高の低さにあります。 支間長/構造高比は1/30~1/42、桁端部の高さは最小30cm程度まで低くすることが可能です。

4.主桁はDFTを使用

ずれ止めは、合成構造において鋼・コンクリートを一体として挙動させるための重要な役割を担います。リバ-ブリッジ(KCSB)ではこのずれ止めとして、主桁にDFTを使用しています。DFT(Deformed Flange T-shape)とは、フランジ外面に圧延時に成型した横節状の突起を有するH形鋼(Deformed Flange H-shape)を高さ方向に切断したT形鋼の呼称です。主桁高は継ぎ足しウエブの高さによって調整します。

詳細

1.標準断面

2.構造詳細

3.新技術(ハイパーブリッジ)

ハイパーブリッジとはリバーブリッジと鉄骨コンクリート複合構造橋脚(REED工法橋脚)を剛結した複合ラーメン橋梁です。

  1. 工期の短縮:橋脚部(REED工法橋脚)と接合部がプレファブ化され、急速施工が可能
  2. 構造高の抑制:上部構造(リバーブリッジ)により構造高を最小限に抑制可能
  3. 耐震性の向上:ラーメン構造であり、耐震性が向上
  4. 維持管理費の低減:支承のメンテナンスが不要であり、維持管理費が低減
  5. 景観の向上:凸凹の少ない上部構造であり景観性が向上

設計

設計の基本的な考え方

1.適用基準

設計の基本的な考え方は、道路橋示方書I~V編(平成14年3月)に準じています。また、合成床版橋として特有の事項は、「合成床版橋設計・施工指針(案):合成床版橋研究会」に準じています。

2.解析方法

突起付きT形鋼(DFT)と継ぎ足しウエブおよび有効幅を考慮した底板で構成される主桁等を骨組みとする格子解析によって設計断面力を算出することを原則とします。幅員が狭い直橋などの道路橋ならびに歩道橋等に対しては、簡易解析による場合もあります。

鋼・コンクリート合成構造

合成前死荷重は鋼断面で、合成後死荷重および活荷重に対しては合成断面で抵抗します。鋼とコンクリートの合成はDFTの突起とコンクリートの付着力によっているため、一般的な合成桁のスタッドジベル等と比較して安価でかつ低構造高が可能です。

3.充実タイプと中空タイプの2タイプ構造

支間長が20m程度までは充実タイプ。それを超える場合は中空タイプを標準とします。

  • め込み型枠には発泡スチロールを標準として使用します。
  • 中空タイプの場合は、床版鉄筋ならびに中空部の内面塗装等が必要になります。

4.鋼桁形状

鋼桁形状は下記を標準とします。

  • DFTの配置は直線・平行で等間隔とします。
  • 鋼桁高は構造中心線直角方向に同一とし、路面の横断勾配は均しコンクリートで調整します。

5.膨張材仕様のコンクリート

乾燥収縮にともなうひび割れを防ぐため、コンクリート には膨張コンクリートを使用します。

6.ミニマムメンテナンス仕様の鋼材

将来における維持管理の省力化を目的として、底板と側板には標準として耐候性鋼材(裸仕様、安定化処理仕様等)を使用します。都市内橋梁等で彩色が必要な場合は、普通鋼材の塗装仕様とすることも可能です。

施工手順

パネル制作手順

1.材料搬入/加工
2.パネル製作
3.仮組立

現地工事手順

1.ゴム支承設置
2.パネル搬入
3.パネル地組立
4.架設
5.側面足場設置
6.縦継部添接
(ワンサイドボルト)
7.浸水ストッパー設置
8.埋込型枠設置
9.配筋
10.コンクリート打設
11.コンクリート打設完了
12.高欄建込
13.伸縮装置設置
14.舗装
15.完成(竣工)

製作・架設工程

橋長30m×幅員15m、橋面積45m2(鋼重200t)の場合の標準的な工程

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